寝たきりによる床ずれ
こんにちは。看護師の中原です。
今回は、高齢犬になり介護が必要になった子になりやすい症状についてお話しさせていただきます。
高齢になると足腰が弱くなり、寝て過ごすことが多くなっていきます。その際体重で圧迫されることによる血流の低下で皮膚や筋肉が壊死してしまうことを床ずれ、または褥瘡と言います。
聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、介護を必要とするワンちゃんの通院のきっかけとなるケースが多く、どのワンちゃんでもなる可能性があります。
寝たきりで痩せていくことで皮と骨の状態に近づき、地面にかかる圧が骨などでっぱっている部分に集中します。これにより床ずれ(褥瘡)ができます。
シニアになると治癒力が低下し治りにくくなるのと、床ずれ(褥瘡)から皮膚の感染症リスクも高まるため、床ずれ(褥瘡)の予防は大切になってきます。
現在介護が必要な方や、まだ自分の子は若く介護にはほど遠いという方にも、ぜひ今から知っておいて頂きたい「床ずれ(褥瘡)の予防」についてご紹介させていただきます!
今回は①体位変換、②体圧分散、③マッサージ の3つをご紹介します。
①体位変換
同じ場所に長時間圧がかからないよう定期的に体位を変えてあげること(体位変換)が大切です。
例えば、体の左側を下にして寝て過ごしていたら、次は逆向きにしてあげたり。
少し起きられそうであれば倒れないよう周りを保護してあげて伏せの姿勢にしてあげるのもとても良いでしょう。
理想は2時間おきが良いといわれていますが、お仕事や家事で忙しい日々、そんな場合は3~4時間でもやらないよりは効果がありますので、ぜひ飼い主様のできる範囲で行っていただければと思います。
②体圧分散
床ずれ(褥瘡)の予防として地面にかかる圧を低くすること=体圧分散させることが大切です。
その方法として当院では体圧分散できる介護マットを使用しております。ペット専用のマットで二層構造になっており、通気性が良くより圧が分散されます。
また、カバーは洗濯可能で、中のマットもシャワーで洗うことができます。より良い環境(空間)にしてあげることで快適な睡眠ができぐっすり眠りについてくれるので夜鳴きなどの改善にも繋がります。
③マッサージ
マッサージをすることも予防の一つになります。
手のひらでなでるようにマッサージをしてあげることで、固まった筋肉や関節をほぐし、血行を良くする効果があります。寝たきりで運動不足になってしまうわんちゃんにおすすめです。
また、マッサージをしてあげることで愛犬とのコミュニケーションにもなり、ちょっとした愛犬の異変にも気づくこともできるためとても大切です。
身体を優しく撫でたり擦ってあげるだけでもマッサージ効果はありますので、ぜひやってあげてみてくださいね。
色々紹介しましたが、介護は飼い主様が疲れてしまっては大好きな愛犬と飼い主様どちらの幸せにも繋がりません。
少しでも楽しく楽に継続してやっていけるよう工夫していきましょう!
でもどうしたらいいか分からない、という方も多いと思いますので、お気軽にご相談ください。
また、お家での介護に疲れちゃったな、気分転換したいなという飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか?そんなご家族様のお力になれればと当院では高齢犬・シニアケアが必要な子もペットホテルをお受けしておりますのでご活用ください。
ご家族様が少しでもリフレッシュできる時間を過ごすお手伝いができたら嬉しいです♪
こちらもぜひお気軽にスタッフまでご相談ください!
看護師 中原