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みどり動物病院グループ > 院長のちょっといい話⚡
2023.08.17
スタッフブログ
院長のちょっといい話⚡

【2014年8月みどり通信 バックナンバーより】

 

院長のちょっといい話

獣医師 畠中 道昭

 

夏といえば、暑い、台風、ゲリラ豪雨、雷、

など気象にまつわる苦労の多い季節です。

 

雷といえば、うちの子のチワワさんも雷が

大の苦手。この季節は雷についてのご相談を

沢山受けます。

 

庭にいたわんちゃんが雷が鳴り出した途端に、

戸を突き破って部屋に突進し、ふすまを壊して

押入れで頭を抱えていたという、

笑うにも笑えない状況を聞いたりします。

 

で、この雷、苦手なのは仕方がないとして、

行動学の分野では、一応治療というか訓練の

方法があります。それは、「雷の音をきかせる」

というもの。

雷の音を小さく聞かせて慣らす訓練する方法は

別に目新しいものではありませんが、

ポイントは、「その場所で聞こえた雷の音を

聞かせる」ということです。

これは、先日の大阪の学会で仕入れてきた情報です。

 

これまでは、映画の効果音などで使われる

雷の音を録音したCDなどを聞かせて訓練を

してもらったりしていましたが、

どうにもうまくいかない、この治療法って

どうなんだろうと疑ったこともありました。

実は、わんちゃんの聴力は、雷の音は場所

によって聞こえ方や響き方が変わるので、

それを聞き分けている可能性が高いということです。

 

要するにCDの雷の音には慣れることが出来ても

実際の自宅で聞こえる本当の雷の音はやっぱり

「怖い」のです。

 

ではどうするかというと、答えは

「その場所で聞こえる雷の音をそこで録音する」です。

 

今ではスマホなどで、手軽に録音ができます。

いい時代になりました。これを利用して、

怖がる音を録音し、小さな音から聞かせ始め、

おやつなどを与えながら安心させていくのです。

 

そこから先は、これまでの手法とおなじですね。

 

そして、慣らすにあたって、

もう一つ役に立つものが「抗不安剤」です。

これらを服用すると、外からの不安要素

に対する耐性ができますので、この隙に

お薬の力をすこしだけつかって「慣れ」を

修得するものです。

 

この夏、今年こそ頑張って、雷を克服してみては

いかがでしょうか。

ただその前に、まずは、お父さん、お母さんが

雷を克服して落ち着いて対応できるようになることからですね(笑)。

 

・・・・・・

 

いかがでしたでしょうか?

ちょうど今の季節ピッタリの内容で、

恐らくいつになってもこのような悩みは

尽きないのではないかと思います。

うちの猫ちゃんも、

よく雷やバイクのマフラー音にビックリしてベットの下に隠れているので、

少しづつチャレンジして見ようと思います!

それでは残りの夏も楽しく元気にお過ごしくださいね🐾

 

看護師 小熊