総合診療科では、さまざまな病気やケガの初期治療を行います。「元気がない」「食べたものを吐いた」など、さまざまな症状に対して病気の可能性を探っていきます。まずはじめに、総合診療科を受診いただき、より専門的な治療や検査が必要な場合は、専門科の受診を提案させていただきます。
心臓内に存在する弁が変性等により、十分機能しなくなり、心臓内で血液の逆流が起こる病気です。咳がでたり、疲れやすくなったり、重度に進行すると呼吸困難を起こしたりします。高齢の小型犬で多くみられます。
ウイルス感染等により気管支炎を起こし、主に咳の症状がみられます。免疫が十分でない子犬の時期に発症することが多いです。
消化できないもの(おもちゃや布など)を誤って食べてしまった場合に、胃の出口や腸管内を通過できずに詰まってしまうことがあります。嘔吐や食欲の低下、元気消失がみられます。
ストレスやフード変更、感染等により急性の胃腸炎を発症する場合があります。嘔吐や食欲不振、下痢などがみられます。ただし、重症の場合や治癒に時間がかかる場合、繰り返す場合にはその他の疾患が関連している場合があるので注意が必要です。
歯周病は進行すると、口の痛みや歯の脱落、顔の腫れなどを起こすことがあります。進行する前の予防(オーラルケア)や治療が重要となります。
加齢とともに徐々に進行する慢性腎臓病と、結石の閉塞や中毒等により急激に悪化する急性の腎臓病があります。いずれも、軽度の場合には、飲水量と尿量の増加しか症状が現れないことがありますが、進行すると、食欲不振や体重減少、嘔吐などの症状がみられます。
頻尿や血尿といった症状がみられます。結石や細菌感染、ストレス等が原因で発症します。飲水量が低下する冬に発症しやすい傾向があります。
甲状腺ホルモンの分泌が増えることで、代謝が通常よりも活発化します。体重減少や高血圧がみられます。初期には、元気がでてきた、よく食べるようになったといった症状しかみられない場合があるので、注意が必要です。高齢の猫で発症がみられます。
甲状腺ホルモンの分泌が減ることで、代謝が低下する病気です。元気の消失や体重の増加、脱毛等がみられます。高齢の犬で発症がみられます。
副腎からコルチゾールというホルモンが過剰に放出される病気です。飲水量・尿量の増加、脱毛、お腹が膨れる、筋肉量の減少等がみられる場合があります。
子宮内に膿がたまる病気です。元気や食欲低下、飲水量・尿量の増加、陰部からの排膿、腹部の張りなどがみられる場合があります。避妊手術を受けていないメスの場合は発症のリスクがあります。
脊椎(背骨)の間にある椎間板が、脊髄の通っている脊柱管の中に出てきて、脊髄を圧迫することにより発症します。圧迫の部位や程度により症状が異なり、症状が痛みのみの場合もありますが、圧迫が重度になってくると神経の麻痺を引き起こします。ミニチュア・ダックスフンドなどの犬種で多くみられます。
発作を起こす病気です。発作は、代謝の異常や循環器の異常、脳の異常等によって引き起こされるため、症状やMRI等の各種検査で原因を追求する必要があります。
皮膚で細菌が増殖することにより、皮膚炎を起こします。かゆみや皮膚の赤み、黄色いフケやかさぶたがみられます。発生の多い皮膚炎ですが、アレルギー性皮膚炎がある場合や、高温多湿な環境などで特に発症しやすいです。
食物やその他のアレルギーのもととなる物質(アレルゲン)に反応して、皮膚のかゆみを引き起こす病気です。症状や検査、食事の変更等でアレルギーの原因を調べ、それに合わせた治療法を検討する必要があります。
耳の中(耳道内)に炎症を起こし、かゆみや赤み、耳垢の増加等がみられます。耳が痒い場合に、手足で耳を掻く他に、頭を良く振る、顔を床や壁に擦り付けるといった行動がみられることがあります。
重度の貧血を起こした場合に、食欲や元気がない、立ち上がれない、粘膜が白っぽくなっているといった症状が現れる場合があります。骨髄の異常、免疫の異常、出血(体外もしくは体内)、腎臓病等により引き起こされるので、原因の追求と治療が必要となります。