Laparoscope

腹腔鏡手術

Laparoscope Info

腹腔鏡とは

イメージ

腹腔鏡は、内視鏡の一種です。みなさんがご存知の胃カメラはお口から内視鏡を入れて、胃や腸の内面を観察できますが、腹腔鏡はお腹の中全体を観察することができます。胃腸の外面、肝臓、腎臓、子宮など、お腹の中にある臓器の表面を確認できます。カメラで撮影することで臓器の表面や病変部を拡大して確認することもでき、細やかな検査・手術を行うことができます。

Flow

腹腔鏡手術の流れ

腹腔鏡手術では、お腹の壁に5mm程の切開を3ヵ所行い、その小さな穴から器具を挿入して、手術を行います。お腹の壁にトロッカーという筒状の器具を設置し、カメラや鉗子(臓器を掴んだりする器具)などの通り道を作ります。トロッカーから二酸化炭素ガスを注入し、お腹を膨らませることで、お腹の中の様子を観察しやすくします。さらに、棒状のビデオカメラを挿入することで、お腹の中の様子を拡大したモニター画面で確認することができます。実際にお腹を開けて観察する開腹手術に比べて臓器の拡大像を確認することができ、画像を保存することで手術後にご家族もご覧いただくことができます。カメラで臓器を観察しながら、マジックハンドのような機材を用いて手術や組織の採材を行います。

Case

実施可能な腹腔鏡手術

避妊手術
潜在精巣摘出術
胆嚢切除術
腹腔内臓器の生検検査(肝臓など)

※動物の大きさや状態により、開腹下での手術をおすすめする場合もございます。詳細は担当医とご相談ください。

腹腔鏡手術のメリット
痛みが少なく、回復が早い

手術後の痛みや炎症は心と体のストレスとなり、治癒速度が遅くなります。

手術後のトラブルが減少

手術した傷を舐めたり、引っ掻いたりすることで傷を広げてしまったり、化膿したりする危険性が低下します。

合併症の発生が減少

開腹手術ではお腹の中の臓器が外気に触れることで、乾燥し、癒着が起こりやすくなります。癒着により胃や腸などの働きが落ちると言われていますが、腹腔鏡手術であればその可能性も低くなります。

腹腔鏡手術のデメリット
手術時間が長くなる

モニター画面を見ながら手術を行うため、遠近感に乏しく、手の触感を得るのが難しい手術です。そのため、通常の開腹手術と同等もしくは長時間に及ぶ手術時間が必要となる場合があります。

手術費用が開腹手術よりも高額になる

通常の開腹手術に比べて、やや高額となるケースが多いです。手術内容により異なりますので、詳細は担当医までお尋ねください。