概要

血液中の細胞として存在するリンパ系細胞の腫瘍は、リンパ肉腫、悪性リンパ腫、リンパ腫などと呼ばれています。
リンパ腫は病変の解剖学的な位置から、主に多中心型、前縦隔(胸線)型、消化器型、皮膚型に分類されます。イヌでは多中心型が80%以上を占めており、6~12歳齢の壮齢から老齢で発症することが多いです。ネコでは血液腫瘍50~90%をリンパ腫が占めており、また若齢から老齢まで幅広く認められます。リンパ腫の原因の約60%が猫白血病ウイルスが原因とされています。

症状

特徴的なものははっきりとしていませんが、よくみられる症状としては、体重の減少、元気消失、食欲不振があります。発症部位によっても症状は異なり、多中心型では痛みを伴わない全身のリンパ節の腫大が認められます、前縦隔型では呼吸困難、頻呼吸、咳や可視粘膜蒼白が観察されることが多く、消化器型では嘔吐、下痢がみられます。その他、皮膚、眼、腎臓などに発症すれば、その臓器に障害が現れます。

治療

イヌのリンパ腫は無治療であれば、そのほとんどが4~6週間で死亡するといわれています。リンパ腫は抗がん剤がよく効く腫瘍であるため、積極的な抗がん剤治療を行うことで、長期間の生存が期待できる場合もあります。ネコのリンパ腫も抗がん剤が効きますが、イヌと比較すると治療成績は悪く、特に猫白血病ウィルス陽性の場合には厳しい状態といえます。